私達の腸内には気が遠くなるほどの細菌が住んでいます。その数、なんと、約1000兆個近く! そして、そのなかには、肥満と強く関係する菌(通称:デブ菌)が存在するらしいのです。

「運動してもなかなか痩せない、少し食べただけなのに太る…、という人は腸内細菌が原因かもしれません」と語るのは、腸内常在菌研究のスペシャリストである辨野義己(べんの・よしみ)先生。気になるデブ菌について聞いてみました。

腸内細菌のバランスが肥満と痩せのカギ

「人間の腸内細菌は大きく分類すると『ファーミキューテス類』と『バクテロイデーテス類』に2分されます。科学雑誌『ネイチャー』は、ある研究チームが、肥満型の人と痩せ型の人の腸内細菌について調べたところ、肥満の人はバクテロイデーテス類に比べ、ファーミキューテス類の比率が高いことが判明したという研究結果を発表しました。ファーミキューテス類には、食べたものを体内に吸収する力が強い特性があるため、ファーミキューテス類を多く持つ人は同じ食事を食べても太りやすくなることがわかったのです」

気になる「デブ菌」の正体は…

ただし、ファーミキューテス類というのは、同じ性質を持つ菌のグループの名称のこと。肝心なデブ菌については未だ“不明”なのだそう。

「残念ながら肥満と関係する固有の菌を発見するのは、まだ先の話になりそうですが、腸内環境をコントロールすることで体重を減らすことはできます」と辨野先生。「私自身、腸内環境に良い生活を意識することで、82 kgあった体重を2年かけて10 kg落とすことに成功しました」。

野菜、運動、ヨーグルトで自然に痩せる

「“野菜を肉の3倍食べる”、“運動する”、“ヨーグルトを摂取する”、この3つを意識すると、腸内細菌が改善されれば、身体が自然に痩せていく」とのこと。辨野先生はライフスタイルを改善するにあたり、それまで、大嫌いだった、野菜とヨーグルトを積極的に摂るようにしたそうです。

「食物繊維は大腸まで届くため、適度な刺激となって排便を促進します。ヨーグルトは、ビフィズス菌・乳酸菌が入ったものを1日200〜300g摂るのがベスト。体内の元々、棲んでいるビフィズス菌を修復し、腸内のビフィズス菌を優位に保ちます。便を排出するインナーマッスルを鍛えるには適度な運動も必要です」

“便”は身体からのお便り。流す前にチェックを

腸内環境が改善されたかどうかは、「ウンチの様子を見ればわかる」のだそう。「色は黄色か黄褐色、ひどい悪臭がせず、力まずスッと出るバナナ程度の柔らかさで、バナナ2本分の量のウンチが理想です。ウンチは腸内環境を映し出す鏡、身体からのお便りです。排便後はすぐに流すのではなく、ウンチの色、形、ニオイ、量をチェックする習慣をつけてください」
 
腸内制菌を整えた結果、「減量と同時に花粉症まで軽減できた」と辨野先生。腸内ケアダイエット、健康のためにも試してみる価値はありそうです。

【関連記事】
  • ダイエットしても痩せないのは腸内「デブ菌」のせい?
  • 女性に増えている「ダイエット脂肪肝」ってどんな病気?
  • 携帯電話の電波はペースメーカーに影響なし 総務省が指針を発表
  • 人生が輝く休日の過ごし方【イケメン脳神経外科医が語る健美ライ…
  • Tシャツでそのままバタン、はNG。夜はパジャマで安眠