2014年10月1日、田中聖のTwitterにはこんな投稿があった。

「みんなホントにお待たせ」
「今宵はハッシュタグとやらをつけてみる 名前はINKT(インク)0歳です。 ファンクラブもよろしくです。」

それは告知だった。「INKT」(インク)というバンドを結成して、活動を再開するという。

すでにYouTubeには『Trigger』という楽曲のショートバージョンのミュージックビデオがアップされている。田中が手がけたという歌詞は、この一年ほどの出来事と重なる部分が多い。 (映像、歌詞をみるには元記事へ)

田中がKAT-TUNを脱退、そしてジャニーズ事務所との契約解除をしてからちょうど一年が経過した。
昨年10月9日。脱退という突然の知らせに驚き、電車の中だろうが人目をはばからず泣いて帰ったあの日。
脱退発表の翌々日、亀梨は生放送で事情を説明・謝罪をしたが、ここぞとばかりに信じがたいゴシップ記事ばかりが流れ、Twitterにはなりすましのアカウントまで登場してデマを流していた。本人の声は聞けないままだった。

11月になると田中本人のTwitterアカウントが開設された。プロフィールにはこんな言葉が並んだ。

「どうもハイフンです。 マイナスからのスタート。 前を向き始めなきゃ、伝えなきゃ誰にも顔を向けれない。 ここからが厳しい道。 酸いも甘いも糧として粉骨砕身頑張ります。 紳士に、真摯に…」

事前に撮影を終えていた映画『サンブンノイチ』は無事に公開され、雑誌のインタビューにも答えていた。Twitterではコスプレを披露するなど、少しずつ露出が増えていく様子に胸をなでおろしたことを覚えている。


やみつきになるMC、セクシーなソロ、最も印象的だったラストの挨拶……彼がKAT-TUNとして出演した最後のライブ『CHAIN』のDVDをこの一年で何度見ただろう。以前とは違う気持ちで見ることになるとは想像もしなかったが、この一年はKAT-TUNと田中聖のことをいつも以上に想って過ごした。

ツイッターでは時折、活動をにおわせるようなツイートが見られたものの明言は避けていた。一年が経ってまた驚かされるとは思いもよらなかったが、嬉しい驚きならばいくらでも歓迎だ。

「逃げずに、腐らずに、よくぞ立ち上がってくださいました」なんだかそんな気持ちだ。そしてやっぱりカッコいい! カッコ悪い姿なんて一ミリも想像してなかったけれど。勝手に役者の道を予想していただけに、バンド結成とはいい意味で期待を裏切られた。

脱退には悲しんだが、そんな過去を笑い飛ばせるくらいのステージをまた見せて欲しいと思う。「KAT-TUN出身者はどこへ行ってもすごい」そう思えたら幸せだ。

10月のこの日を目前に控えた9月のツイート

「周りには感謝と尊敬しかない 返し方が分からない 色んな人に色んな心配や迷惑をかけてきた 今もそう あの景色に俺は帰るから 約束するから 弾は込めた そろそろ引き金引かなきゃ」

「親父、お袋 こんだけ仲良くて助け合える素敵な兄弟をあなた達が産んで育てたんだよ? これがあなた達の血です 愛情がうざったく感じた時も離れずずっと信じてそばにいてくれたね まだまだ落ちこぼれだけど 最高に胸張れる自慢の息子になるからね もうちょっと もうちょっとだけ待ってね」

「あっ、 ダメだ 今日メッチャ目から汗出るわ 寝るね」

CDのリリースやライブなどの詳細な情報はまだ発表されていないようだが、この瞬間を待ちわびていたファンにとっては嬉しい報告。やりたいことを精一杯やれる環境で、そして本人らが望むとおりの成長を願うばかりだ。

……ええとですね、目から出る汗がとまりません。


(柚月裕実)