ジメジメとした日が続く梅雨時は、なんとなくダルい、頭が痛いと感じる女性が増えます。それは気候の変化だけによるものではなく、PMS(月経前症候群)の影響もあるかもしれません。

そこで、今回の「カウンセリングルームから」では、梅雨時期や天候の変化が大きい時期に多い頭痛とPMSの関係について紹介します。

女性の約80%にPMS症状あり

PMS(月経前症候群)は、「月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの」と日本産婦人科学会で定義されています。月経がある女性の約80%は、何らかのPMS症状を感じているといわれ、その中の一部の人が、日常生活に支障をきたすほど強い症状を感じるとされています。

ここで問題なのはPMS自体ではありません。セルフケアできないほどの症状や、日常生活に影響を及ぼすほどの症状があるときには、専門家に相談したり、病院で治療を受けることが必要なのです。たとえPMS症状があっても、正しくPMSを知り、適切に対処することで自分らしく生活することはできます。

また、つらい頭痛でも、タイプによって対処法は異なります。PMSで頭痛が起きていることもありますので、それぞれの対処法をご紹介しましょう。

頭痛には種類がある

女性に多い頭痛は、緊張型頭痛と片頭痛です。

緊張型頭痛:頭が締め付けられるような頭痛で、前兆や吐き気など付随した症状がない。運動不足や不安・緊張などのストレス、姿勢の悪さでも起こる。

片頭痛:脈打つような頭痛が特徴。頭痛の前に、目の前がチカチカする、音や匂いに過敏になるなど前駆症状を伴うことがある。動作で痛みが増すことが多く、暗くした部屋で横になると落ち着く。

低気圧や台風が近づくと頭痛がするなど、天気に左右される頭痛や前駆症状がある、頭痛とともに吐き気や嘔吐するなどの場合は、片頭痛と考えて頭痛外来を受診することをオススメします。

月経前に頭痛がする場合

PMSに頭痛の症状が出る場合、片頭痛でないかどうかも大事!

もしかしたら、PMSではなく片頭痛の月経前増悪かもしれません。その場合、PMS治療の効果がないばかりか、ピルによる治療をした場合は片頭痛を誘発してしまうこともあります。最近の研究では、片頭痛の人は頭痛がない人に比べて、心筋梗塞のリスクが高いといわれ、脳梗塞を合併するリスクも2倍といわれています。

今は、片頭痛の予防薬も多くあります。たかが頭痛と思って放置せず、将来の病気予防の観点からも、きちんと頭痛外来などで治療を受けてください。

PMSに伴う頭痛では

片頭痛ではないけれど、月経前に頭痛があり、めまい、むくみも気になる方は東洋医学的には水毒が考えられるかもしれません。漢方薬で、頭痛やむくみ、めまい症状も改善できることがあります。PMS外来や漢方外来、漢方薬局で相談してみてください。

また、冷たい飲み物を飲むのも控えた方がよいです。常温以上のものをこまめに飲んで、お手洗いは我慢せずスッキリさせましょう。夏野菜は水分を多く含むものが多く、体が冷えやすいので、食べすぎには注意が必要です。

PMSの症状は個人差が大きく、なかなか対処が難しいこともあります。そんなときには、一人で悩まずに専門家に相談してみてくださいね。


伊藤弘野(いとう・ひろの)
月経前症候群(PMS)を研究し、 女性外来でPMSカウンセリングを行いながらカウンセリングルーム心音(COTO)を開設。保健師・臨床心理士として心と体の両面から元気になれるサポートをしたいと独自の視点で予防的カウンセリング、Happy Lifeコンサルを提供。

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